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| 陰陽師バトル!×平安恋絵巻 |
| 紅の勾玉~姫君の幼馴染は陰陽師~ |
| 大槻はぢめ イラスト:ひだかなみ |
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| 2009年07月03日発売 定価:580円(税込) |
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| 二人の天才陰陽師が世を去って数年。都では《闇》の魔物が蠢きはじめているけど、帝の姫君・桜子は大丈夫! だって幼馴染には天才の血をひく若き陰陽師――ぶっきらぼうな光彰と、優しくて美形の泰雅兄さまがいるんだから。むしろ悩みは16歳になっても、殿方から恋文がまったく来ないこと。そんなある日、素敵な文が桜子の元に。送り主は誰? もしかして――!? 平安風恋絵巻。 |
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登場人物 |
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桜子 |
| 恋に憧れる帝の姫君。16歳になっても恋文がこないことが悩み。 |
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蘆屋泰雅 |
| 晴明に比肩する陰陽師・蘆屋道満の孫。優しく美形で都の女性にも評判の公達。 |
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■キャラ属性:
紳士
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安倍光彰 |
| 名高き陰陽師・安倍晴明の孫で、桜子の幼馴染。 桜子にはぶっきらぼうだが……。 |
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■キャラ属性:
熱血
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ちょっと立ち読み |
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「おい、さくら。お前いい加減寝ろよ。また明石のばーさんが、ぎゃあぎゃあ言ってたぞ?」
「そうだよ、姫。女の子はもう眠っている時間だ。こんな時間まで起きていては、姫の望む殿方も現れはしないからね」
「光彰! 泰雅兄さま!」
御簾の向こうから聞こえてきた声に、私はパッと顔を上げた。
そのまま立ち上がると、御簾を開いて二人の元へ。《闇》は退治できたのかしら?
二人を見上げながら、私はわくわくしながらそう尋ねた。
夜の闇にはびこる魔物のことを、この都の人たちは《闇》と呼んでいる。
「まったく……。お前、そんなだから男から文も来ねぇんだよ」
「うるさいわね!」
《闇》だのなんだの。そんな言葉を口にする私に、光彰の言葉。
私はムッとした顔で光彰を見上げた。
「僕たちの帰りを待っていたのかい? ありがとう、姫。僕たちはご覧の通り、今宵も無事だよ」
にっこりと笑いながら、優しくそう言ってくださるのは、泰雅兄さま。兄さまって言っても、本当の兄上さまではない。幼い頃からの癖で、私がそう呼んでるだけ。
「おい、こら、さくら。お前、俺に対する態度と泰雅に対する態度に差がありすぎやしねぇか?」
泰雅兄さまに懐く私に、光彰の一言。
「それなら光彰も兄さまらしいことしてよね。そうしたら、光彰兄さまって呼んであげる」
「呼ばれたくねぇ~~~~!!!」
なによ、失礼しちゃうわ!!
誰も光彰のことなんて、頼まれても兄さま、って呼んでやらないっ!
「これ、姫様! またこんな遅くまで!」
「あ、いけないっ。明石だわ。二人とも、こっちよ!」
廊下の奥から聞こえた声に、私は慌てて二人を、御簾の奥へと招き入れた。
そんなことをしていたら、もっともっと明石からお目玉をくらいそうだけど。
でも、小さな頃から……物心ついた頃から、私たち三人は一緒にいる。
だからそこは、殿方禁制の御簾の中も、許してほしいところだ。
「姫様、姫様? ……話し声が聞こえた気がしたのだけれど……」
廊下で聞こえた明石の声に、私たちは息を潜めた。暫くして、明石はあきらめたのかまた廊下の奥へと姿を消した。ほっ。見つからなくて良かった。
「なんつーか。俺ら、ちっちぇー頃からやってること、変わんねぇな」
「本当だね」
笑う二人に、私も思わず、ぷっと噴き出してしまう。
光彰の言う通り。私たちは小さな頃から、なんかやらかしては、明石の小言から逃れるために、どこかの部屋に隠れたりとか、逃げ回ったりとか。
「それが、いいんじゃない」
私の言葉に、二人はまた笑みを深めた。 |
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