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| 玄鉄絢カラーコミック収録! |
| 384,403km あなたを月にさらったら |
| 向坂氷緒 イラスト:玄鉄絢 |
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| 2009年09月03日発売 定価:495円 |
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| 美由紀は幼稚園以来9年間、理世にずっと片思い。別の小中学校に通う理世とは384,403km――月と地球の距離のように遠いと思っていた。念願かなって女子高で再会するも、傷つくのを恐れる美由紀は理世への想いを告白できず悶々とする毎日。理世が先輩とHしているのを目撃! 殺意を覚えるほどの嫉妬が燃え上がり、理世を奪おうと決意する。玄鉄絢巻頭コミック&イラスト収録! |
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登場人物 |
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藤林美由紀 |
| 理世のことが好きな高校一年生。妄想過多気味で暴走したり空回りしたり……。 |
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御門まりあ |
| 「恋愛勉強會」を主催する三年生。魔性のオーラを放ち「銀の魔女」の異名を持つ。 |
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矢嶋理世 |
| 美由紀と同じ高校の一年生。猫のように気まぐれな性格。 |
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ちょっと立ち読み |
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「どきどき、したよ。みゆちゃんがあたしの写真、テーブルに叩きつけて、好きっていってくれたとき」
「え、いや、まぁ、その」たちまち、へたれる私。かっこわるい。
「いまも、どきどきしてる」
Pコートの下の、私の裸を見て、かすかに頬を赤らめて。なんだかちょっと潤んだ目をして(嗣宮先輩お手製のおやつを前に目をきらきらしてるみたいに?)。おいしいものは好き、きれいなものは好き、面白いひとは好き。だから好き。私は緊張のあまり「わ、わひゃしも」なんて噛み噛みで、応じて。
理世は、
「ね、負け犬同士、傷、舐めあっちゃおっか」
妙に生々しい、ロマンチックさの欠片もないことをいって。私がごくごくリアルに自分の欲望に従って「うん」といって。
「理世をものにできるんなら、なんでもいい」
やっぱり私も、妙に生々しい、ロマンチックさの欠片もないことをいった。
最大級の告白の代わりに。
「――私、理世がほしい」
「あたしも、みゆちゃんがほしいよ」
「それはどんな『ほしい』?」
「わかんない、――たしかめて」
私たちはキスした。
「……うーん、わかんない」と私。
「じゃあ、もう一回」と理世。
私たちはキスした。
「わかんない、むずかしい」
「じゃあ、もっと」
キスした。キスした。キスした。キスした。
キスした。
私の肩からPコートが滑り落ちた。そんなことどうでもいいくらい、キスした。
窓の外、遠い空に、白い月。 |
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